たまに思い出す、お店の中で印象深かったこと①
たまに思い出し、そのときのことを懐かしんだり、人に話してみたくなることを書きたいと思います。
今回は、数十年前のことです。
当時私は店内飲食のあるドーナツショップで接客のアルバイトをしていました。そこに20代と思われる男性のお客様がいらっしゃいました。そのお客様とのやり取りです。
私 「いらっしゃいませ。こちらでお召し上がりでしょうか。」
お客様「はい、ヒーコー下さい。」
私の心の声「ヒーコー?????」
びっくりしたものの、まだ若かった私の脳みそはフル回転で動き出します。
『確か関西の方ではアイスコーヒーのことを冷コーと言うのを聞いたことがある。でもヒーコーはコーヒーの逆、業界用語?、ホットなのかアイスなのか、いや待てよ、ひょっとして冷コーのことを間違えて覚えているのかも。よし!一か八かだ』
一瞬でそう判断して、
私 「アイスコーヒーを一つでよろしいでしょうか」
お客様「はい」
私 「かしこまりました。少々お待ち下さいませ。」
と冷静に受け答えをしました。そしてアイスコーヒーを用意し始めた私は心の中で、
「よっしゃー、当たったー!」
と叫んだのでした。今の私なら申し訳なさそうな顔をして「ヒーコーとは何でしょうか?」と確認のために聞くと思うのですが、当時の私はもしお客様の間違いを指摘してしまうことになったら申し訳ないと一瞬のうちに思ってしまったのでした。
その後、何人かに「ヒーコー」について聞いてみたのですが、誰も聞いたことはないと言っていました。
ちなみに店にないとはっきりわかるものを注文された時はないことをしっかり説明していましたよ。ドーナツショップなので基本はドーナツと飲み物なのですが、アンパンを下さいと言われたこともありますし、マックシェイクのLサイズを注文されたこともあります。マックシェイクのときは再度注文内容を確認させてもらったのですが、その店で売っていたシェイクではなくマックシェイクだとおっしゃるので、歩いてすぐのところにあるマクドナルドの場所とそこで売っていることを説明しました。するとそのお客様はありがとうと言ってそちらに買いに行かれました。いろいろな経験をさせてもらったアルバイトでした。
あれから数十年経ちますが、
ヒーコー、
今でもたまに思い出します。
追伸; もし普通にヒーコーと言う地域、または業界がありましたら、本当に知らなかったのでご容赦ください。